最近はボイトレ本だけでなく、ボイトレのためのアプリがたくさん登場しています。
ただ、インストールしてみたものの広告だらけだったり、ただただボイトレ動画を見せられたり、そんなアプリばかりなのが現状。。。
今回は現役バンドマンが実際に使ってみて役に立った無料アプリをご紹介!
目次
- 1 ボイトレアプリはボイトレに使うものではない!!
- 2 ボイトレに使える無料アプリ
- 2.1 録音アプリで自分の声を聞く習慣をつける【PCM録音】
- 2.2 リズム感を鍛えるならメトロノームも取り入れよう!【Metronome】
- 2.3 ゲーム感覚で音程を合わせるのが面白い!【Harmonize】
- 2.4 楽器だけじゃなく声にもチューナーを【Tuner Lite】
- 2.5 基礎練でも歌練習でもピッチを鍛えよう!【N-Track TUNER】
- 2.6 自分の声を録音して音程を確かめられるアプリ【Voick】
- 2.7 自分の音域を知るためのわかりやすいアプリ!【音域チェッカー】
- 2.8 楽曲データのキーやスピード変更に使える【ハヤえもん】
- 2.9 曲の練習に使える便利な音楽プレーヤー【Shadowing Player+】
- 2.10 配信アプリで日頃から歌を歌う習慣をつける【topia(トピア)】
- 3 ボイトレにあまりオススメしないアプリ
- 4 まとめ:ボイトレは楽器練習と一緒!地道な練習が大事!
ボイトレアプリはボイトレに使うものではない!!
ボイトレアプリなんて言ってますが、実際にトレーニングとして使えるアプリはあまりありません。
本当の意味でのボイトレアプリというのはいわゆる有名講師などの教則動画がまとめられた有料アプリなんですが……
僕はこのようなアプリはあまりオススメできません。
もちろん、教則動画の質が悪いといってるわけじゃありません。
実際に声を出しながら発声ができる環境が家にあるならいいんですが、多くの人はそんなに大きな声を出すことができません。
また、毎日、コンスタントにトレーニングできる人はそもそもこのサイトに来ていないと思います。
なので、ボイトレアプリの考え方としては「ボイトレをする上で役立つアプリ」と考えるのがいいと思います。
今回は基本的に無料で使えるボイトレアプリを選んでいます。
ボイトレに使える無料アプリ
ボイトレをする上で役立つアプリを紹介していきます。
冒頭でも言ってますが、無料で使えるボイトレアプリは高確率で広告の嵐です。
なので、いくら使えるアプリでも正直うざったいです。
そういうアプリは使うだけ時間の無駄なので、アプリに頼りすぎないようにしましょう。
それならボイトレ本を1つ買って読んだほうが数倍効率的です。
実際にボイトレ教室に通っていた僕がその中でもボイトレに使えるアプリをいくつか選んでみました。
色々な角度から使えそうなアプリを選んでみたのでぜひ参考にしてみてください。
録音アプリで自分の声を聞く習慣をつける【PCM録音】
録音アプリなんて……と思う人もいるかもしれませんが、一番ボイトレに重要なボイトレアプリが録音アプリです。
皆さんは自分の歌や声を録音していますか??
僕なんかカラオケに行った時でさえ、ちゃんと自分の声を録音する習慣を付けてます。
歌が上手くなるための近道は何よりも自分の声を知ることが何より大事です。
録音をしてみればわかると思いますが、録音した音声と普段、自分の耳で聞いている声は全く違います。
自分では歌えているつもりでも録音した声はド下手で辛かった……
最初は誰でも同じなので、気にすることはありません。
僕のイメージで言うと、普段自分が話している声を耳で聞いているのは補正がかかっているイメージです。
鏡に写っている自分って何割か増しでカッコよく見えるって言うじゃないですか?あれに近いんです。
つまり、自分で歌がうまいといくら思っていても実際に周りが聞いているのは録音された声なんです。
それを知るだけでもボイトレになります。
自分の音声を聞くことに慣れると、だんだんと耳もあってくるので、自ずとピッチの修正トレーニングになります。
今はiPhoneなど標準アプリとして録音アプリが入っているので、インストールしなくてもそれで代用できます。
というかこのiPhoneアプリがかなり質が高いので十分です。
さらに良い録音アプリを探すのなら、「PCM録音」がオススメです。
実際にボイトレの講師にもオススメされたアプリでより高音質な録音が期待できます。
普段使いは標準録音アプリで十分!
PCM録音は音声データを圧縮しないので、より高音質に録音ができるアプリになっています。
ただし、その分スマホの容量を食うので、普段使いの録音は標準の録音アプリで問題ありません。
それよりも録音をする習慣をつけるようにしましょう。
一人カラオケやバンドマンであればスタジオ練習など。いつでも自分の声は録音する習慣をつけることが何よりも大事です。
リズム感を鍛えるならメトロノームも取り入れよう!【Metronome】
ピッチを意識しながら並行して取り入れたいのがリズムトレーニングです。
特に曲を歌う練習をするときにメトロノームを使って練習するといいでしょう。
メトロノームはボーカルにはあまり馴染みのないものかもしれませんが、曲に合わせてリズムをとる練習だけでなく、ブレスなど一音を刻む練習にも利用できます。
また、メトロノームのBPM。テンポの概念に馴染んでおくことで自分がどれくらいのBPMが得意なのか。また、どれくらいの早さだとキツイのかがわかります。
趣味レベル以上を目指した人はぜひ取り入れてみるといいでしょう。
メトロノームのアプリはいろいろありますが、あまりどれも変わらないので1つ入れておきましょう。
ゲーム感覚で音程を合わせるのが面白い!【Harmonize】
最後に1つだけゲーム感覚できるアプリを紹介。
それが「Harmonize」。
これに関しては声を出すアプリではありません。
片方から出された音をもう片方でフリック操作して同じ音にしたり、ハモらせたりするアプリです。
ボイトレというよりも耳を養うためのトレーニングに使えるアプリになります。
オクターブから完全5度、長3度などの問題もあるので、ハモリ練習にも使えそう。
さらに1ポイント。コレをやりながら自分で声を出してみるとボイトレにも使えるかもです。
楽器だけじゃなく声にもチューナーを【Tuner Lite】
チューナーというと楽器に必要なものというイメージがありますが、ボーカル志望者も一つはアプリとして持っておきたいのがチューナーです。
歌のレコーディングの時などにピッチを安定させるために1つ1つの音をチューナーでチェックするという地道な作業をすることがあるので導入しておくのをオススメします。
チューナーアプリは色々ありますが、自分が使いやすいやつで良いと思います。
僕が使ってるのは「Tuner Lite」というアプリで、音叉やヘルツ変更などもでき、シンプルで使いやすいです。
さらにボイトレに特化したチューナーアプリが下の「N-Track TUNER」になります。
基礎練でも歌練習でもピッチを鍛えよう!【N-Track TUNER】
ある程度カラオケなどでうまいというレベルの人でもさらに上にいくためにはピッチが壁になってきます。
ピッチ、つまり正しい音程で曲を歌うことが重要です。
「どれだけ声が弱くても、いい声じゃなくても、ピッチさえ安定していれば歌が上手く聞こえる」
これはボイトレの先生が実際に言っていた言葉です。
ピッチはプロでも完全に正確に歌うのは難しいと言われています。
今はピッチシフターと呼ばれるピッチ修正ソフトが発達しているので、レコーディング後に機械で修正することも多々あります。
自分では合ってるつもりでも音程を客観的に見るとちょっとずつフラットになったりするんだよね。
完全に音程を間違えずに一曲を歌うのは絶対音感でもない限り厳しいでしょう。
けれどもピッチを鍛えるだけで、一気に歌が上手く聞こえるわけです。
音程は決まっているものなので、それに自分の声を合わせるだけでいいわけです。
それをわかりやすく視認できるものがピッチチューニングアプリになります。
チューニングアプリの中でもオススメしたい無料アプリが「N-Track TUNER」です。
波形で自分の声の音程を知ることができるので、もうちょっと上かな……とかより細かい調整がしやすくなります。
他にもいくつか波形で音程を見ることができるアプリはありますが、海外製が多かったりなので、一番わかりやすいコレがオススメです。
自分の声を録音して音程を確かめられるアプリ【Voick】
「Voick」は音声解析技術を搭載した、スマートホン向けボイストレーニングアプリケーション。
ボイトレアプリは海外製が多い中、このアプリは某国立大学で歌唱音声研究を専攻した日本人の方が作成しています。
なので、操作方法もしっかり説明されていてわかりやすいのが魅力。
「Voick」の特徴は自分の声のピッチを可視化できることです。
『フリーモード』と『レッスンモード』があり、『フリーモード』ではスマホのマイクを使って自分の歌を録音。
録音された声はピッチ版でどの音程かが可視化されています。
これがなかなかに高性能なので、ピッチ修正をしたい人やレコーディングの練習をしたい人にはおすすめです。
『レッスンモード』では、音階トレーニングがあり、これも音階に自分の声を当てて、録音を聞き直したり、ピッチがちゃんと合ってるか目で見てわかるようになっています。
レッスンはウォーミングアップ以外は有料になりますが、家にピアノがない人などは重宝できるアプリといえます。
ピッチが可視化できるのは使い方次第では大きなメリットになるから持っていて損はないよ思うよ!
自分の音域を知るためのわかりやすいアプリ!【音域チェッカー】
「音域チェッカー」は声のピッチを目で見て知ることができるチューナーアプリです。
『F』や『C』ではなく、『ファ』『ド』と表示されるので、音楽初心者の方もわかりやすいのが魅力。
マイク感度も設定できるので微妙な音も判断してくれます。
できることは音の音階を調べるだけですが、これを使って、自分が出せる音域がどれくらいなのかを調べると後々のボイトレに役立つこと間違いなしです。
とにかく、わかりやすいので持っていて損はないアプリといえるでしょう。
楽曲データのキーやスピード変更に使える【ハヤえもん】
「ハヤえもん」は音楽再生アプリで、楽曲データのキー変更やスピード変更ができるエフェクト機能が多彩なところが魅力です。
とくにカラオケやコピバンなどで曲を歌う際に自分にあったキーなどを簡単に設定できるのが使えるポイントになります。
「歌いたい曲があるんだけど、なんか歌いづらい」
「自分の歌いやすいキーがわからないんだけど、バンドメンバーに一回一回キー変更を頼むのも気が引ける」
なんてときに簡単にキー変更ができるので便利です。
また、音質は粗くなりますがイコライザーをいじることも可能で、これでボーカルやベース音をよりはっきり聞くようにすることもできます。
無料版は広告などが出ますが、機能自体は無料で使えるのでキー変更アプリを探してる人はオススメです。
曲の練習に使える便利な音楽プレーヤー【Shadowing Player+】
「Shadowing Player+」は英語のリスニングなどを念頭に作成された言語用養成プレーヤーで再生以外にスピード調整やマイク録音も可能です。
このアプリ最大の特徴が再生と停止を行った区間のみを何度も再生する機能です。
曲のある一部分のみを何度も往復練習したい時などにいちいち再生バーを動かすことなく、何度でも聞くことができるのが魅力。
さらに、マイク録音機能と併用すれば、お手本の音声を聞いた後に録音した自分の音を即座に確認することができるので、録音音声を比較しやすくなります。
残念ながらGoogleプレイにはないですが、PCアプリはあるようです。
これは違った角度からボイトレに活用できそうなアプリです。
配信アプリで日頃から歌を歌う習慣をつける【topia(トピア)】
アプリやボイトレ教室でボイトレを続けたら、実際にその声を人に聞いてもらいましょう。
いくら自分で歌が上手くなったと思っても、人に聞いてもらわなくては意味がありません。
ただ、2021年現在、まだコロナの影響により外でのカラオケやライブなどの音楽活動がしにくいのが現状です。
最近はYoutubeやツイキャス、17LIVEなどライブ配信アプリが人気です。
しかし、いわゆるYoutubeなどの大手でカラオケ配信などをしても視聴者はほぼ来ないに等しいです。
視聴者0人の中でいくら歌配信していても自分のボイトレには活用できませんし、モチベーションも下がってしまいます。
そこでオススメしたいのがカラオケ配信アプリ「topia(トピア)」です。
「topia」は有名曲からマイナーな曲まで15000曲のカラオケを楽しむことができるアプリです。
ボカロ・アニソン・最新J-POPだけでなく、サザンやポルノグラフィティ、BUMP、宇多田などの平成のJ-POPも数多く揃っているので、10代20代だけでなく、30代40代の方も活用しやすいアプリになっています。
配信というと顔出しをするなど恥ずかしい部分もありますが、「topia」はアバター機能が搭載されているので、自分だけのアバターを作って、そのアバターでカラオケライブ配信ができるようになっています。
なので、顔出しをする必要はありません。
配信自体もスマホのマイク機能をONにするだけで、簡単にできるようになっているのでスマホ初心者でも配信しやすいのも魅力。
カメラを使って顔認識を自分のアバターに反映させるライバーのような使い方も可能です。
上手くいけば人気配信者になって、ギフトももらえるからまずはやってみることが大事!
ボイトレにあまりオススメしないアプリ
アプリ検索で「ボイトレ」と打ち込むといろいろなボイトレアプリが出てくると思います。
僕も片っ端からインストールして使ってみましたが、多くが無料版ではあまり使い物にならないものもありました。
有料版にしても機能的に上のような使えるものではないものあるので、参考のために微妙だったアプリを挙げていきます。
あくまで私感での寸評になるので、使い方によっては利用できるものもあると思いますが参考にしてみてください。
無料版ではほぼ使えない……【フィードバックレコーダー】
録音アプリでスマホ上の音楽ファイルを流しながら録音できるのが特徴のアプリです。
カラオケの練習などに使えるアプリなのですが、無料版では広告が表示される他、録音データは一個しか無料で残すことができないので、実質有料版を購入せざるを得ない内容です。
BGMを流せるようになっており、それに合わせて歌いながら録音できるのは魅力ですが、クラウド上(サブスクなど)のデータには対応しておらず、音階などのピッチが可視化されてるわけでもないので、わざわざ250円払って買うべきか、と言われると微妙です。これだったら他のアプリの有料版を購入した方がいいでしょう。
曲の音声をカットできる機能が特徴【KARAOKE BOY】
スマホ上の音楽ファイルを取り込むことによって、ボーカル部分をカットすることができるアプリ。
ボーカル部分を補正するので、音質は劣化しますが、確かに曲によってはボーカル部分だけ小さくすることができます。
しかし、完全にボーカルを消すことはできず、かなり音質が悪くなるのであまり使い勝手はよくありません。
最近は歌い手などの登場によってこの手のアプリやソフトは結構出てきているので、そちらを検討した方が良さそうです。
音階勉強にはいいかもしれないけどそれだけ……【新曲視唱】
楽譜を見て、正しい音階が出せるかをチェックできるソルフェージュ(譜読み)練習アプリ。アプリ内課金(600円)。
楽譜が読めるのは大事なことですが、ボイトレに使えるかというと微妙です。
ただ、音声はしっかり読み取ってくれるので、ゲーム感覚で遊んでみるといいかもしれません。
有料版では、課題曲がさらに増えるらしいですが、これやるならボイトレ教室にいった方がはるかに効率的です。
自分の声を自分で聴けるアプリ【VoiceActor】
「VoiceActor」は他人が聞く自分の声を聞くことができるアプリです。
このアプリを使うにはマイク搭載のイヤフォン(iPhoneイヤフォンなど)が必要になります。
機能は単純で、マイクをONにすることで、話したり歌ったりする自分の声がイヤフォンで聞くことができるという内容です。
冒頭でも言った通り、自分の耳で聞く自分の声とは違う、他人が聞いている自分の声を聞くことができるわけです。
聞いた感じ便利そうに!って感じはしますが、ただイヤフォンに自分の声が返ってくるだけなので、普通に録音アプリと歌を録音した方がいいです。その方が聞き返すことができますし、便利です。
まとめ:ボイトレは楽器練習と一緒!地道な練習が大事!
今回はボイトレに役立つボイトレアプリを紹介させていただきました。
こうやってみると、良いアプリは日本製で使い方がしっかり説明されてるものが多く、海外製の多くは広告がかなり多いので、使いにくいことがわかります。
アプリ特有のゲーム性のあるものは最後に紹介した「Harmonize」だけで、他は正直普通のアプリです。
ただ、使い方によってボイトレに使えるものは結構あるので、色々試してみるといいでしょう。
なんて声が聞こえてきそうですが、リズムゲーや音間トレーニングなど、そういうアプリを使うならお金出してボイトレスクールに行ったほうがよっぽどためになります。
ボイトレって実はすごく地道な作業なんだと思います。
でもそれは楽器も同じ。
バンドマンならわかると思うんですが、ギターやベースが地道な練習をする中、ボーカルは手持ち無沙汰に……なんて経験あると思います。
声も1つの楽器です。
ピッチの練習もリズムの練習もギターやベースの練習と同じなのです。
そう思えば、日々の基礎練習がもっとも大事だということがわかると思います。
今回、アプリを改めて調査しましたが、最近のボイトレアプリはボイストレーニングをするためのものではなく、歌った音声を加工して上手く聞こえるようにするアプリの方が発達しています。
今後も素人がプロのように歌えるアプリも登場するでしょう。でもそれで本当に歌が上手くなったといえるのでしょうか?
当サイトでは本当に歌が上手くなりたい人のためにボイトレ情報をいろいろ紹介しています。
気になる方はぜひ他の記事も読んでいただけると幸いです。
とにかく安いボイトレ教室を探してる方や地方住まいの方はこちらも参考にしてね!