ボイトレをしようにも家では大きな声が出せない……
そんな時に手軽に声を出したり、歌を歌える場所がカラオケです。
最近では一人で好きなようにカラオケを楽しめる「ヒトカラ」も流行っています。
「ヒトカラ」専門店もありますしね。
時間帯によっては公共のバンドスタジオなどよりも安く、一人で入りやすいカラオケはボイトレ独学にも活用できます。
しかし、曲を演奏付きで歌うことができる場ですから発声練習など基礎的なことよりも楽しく歌いながらボイトレをしていくのが僕は良いと思っています。
今回は主にカラオケを楽しみながらボイトレを意識するコツを話してみたいと思います!
目次
カラオケを楽しみながらボイトレを意識するコツ
ボイトレというと、発声練習だったり、基礎的なことのイメージがつきまといます。
でも、せっかくカラオケに来てるんですから楽しく自分の好きな歌を歌うのが一番です。
今日話すのは、そこに一手間加えて、ちょっと意識を変えるとボイトレになるかもしれないってお話です。
カラオケが好きな方、とくにヒトカラによく行く方は、少しの工夫でさらにカラオケに行くのが楽しみになるかもしれません。
一番大事なのは自分の声を知ること
カラオケでボイトレを意識するなら、採点で高得点をとるためにビブラートやら音程やらそんな細かいことを意識するよりも、自分の声を知ることが重要です。
もちろん、カラオケで高得点を狙うことが目的だったり、特定の曲だけ歌いこなせるようになりたいなら採点を活用してもいいでしょう。
では自分の声を知るためにはどうすればいいか?
まずは何よりも録音!!
ボイトレを意識するならまずは遊びでもなんでも録音をする習慣をつけましょう。
一人カラオケは他人を気にせず、自分の好きな曲を歌うことができます。なので、ストレス発散でもなんでもいいです。
とにかく、録音しましょう。
幸い、今はiPhoneやAndroidなどスマホに標準で録音アプリが入ってるので、録音は簡単にできます。
常に録音をして、普段から自分の声を聞く習慣をつけることがボイトレの第一歩です。
昔の録音機械を使ってた人はタオルなどを被せたりしますが、今は録音性能もかなり向上してるので、特に何も被せる必要はありません
歌いやすいアーティストを見つける
遊びでもなんでもカラオケで自分の歌を録音できましたか?
そしたら、次はいつものように自分の好きなアーティストの曲を歌いましょう。
カラオケで3時間もあればいろんなアーティストの歌を楽しむことができます。
その中から自分が歌いやすいアーティストをいくつか見つけてみましょう。
アーティストだけでなく、いろいろなジャンルを歌ってみるのもいいでしょう。
どうせ歌うなら本番を想定した姿勢で
ヒトカラなら人の目を気にしないで済むので、どうせなら本番を想定した姿勢で歌ってみましょう。
腹式呼吸を意識する
カラオケって普通は座って歌っていますよね?
もし、ライブや発表会に向けてボイトレを志望している方はぜひ立って歌ってみましょう。
もちろん座って歌うのは、悪いことではありません。
むしろ座って歌った方が人によっては歌いやすいんじゃないかと思います。
それもそのはずで、立ってるよりも座った方が腹筋に力を入れやすいので、歌いやすいんです。
でも本番で歌う時は基本的に立って歌います。
なので、カラオケでも疲れない限りは本番を想定して立って歌ってみましょう。
そして、ブレスを意識して、自分が歌いやすい呼吸を見つけてみるといいでしょう。
あれは前屈みになることで腹筋に力を入れやすくしてるんだよ!
口角をあげる
よくボイトレレッスンで言われるのが笑顔で歌うということ。
とくに日本人は語学的にあまり口角や上唇を使わないので、口角を上げて歌うことが重要です。
でも、口角を上げて歌うのってやってみればわかるんですが、かなり恥ずかしいんです。
高確率で変顔になります。
これを誰も見ていないヒトカラで普段から実践してみるんです。
別に難しいことでもなんでもありません。普段より少し口を開いて歌ってみるんです。
大事なのはいつもより、口角を上げて歌うとどれだけ変化するのかを実感することです。
そして、それが自分の普段の歌い方に合ってるのかを試行錯誤する。
この作業を楽しいと思えるか思えないかがボイトレ独学の適性の分かれ道になるでしょう。
確かにマイクスタンドとハンドマイクじゃ歌い方も変わってくるからこういうのもカラオケでできるボイトレになりそう!
自分に合った飲み物を見つける
歌を歌うときに必ず必要になってくるのが飲み物。
カラオケならソフトドリンクの種類も多いので、自分に合った飲み物を見つけることも立派なボイトレになります。
一般的に歌う時に良いと言われてるのが、水や油分のあるミルクティーなどです。
逆にあまりよくないと言われてるのが、油分を流してしまうお茶系と言われています。
ただ、これは一般の話。
実は自分に合った飲み物は人によって異なるらしいのです。
以前、ボイトレスクールでこんな話を聞いたことがあります。
「人それぞれ、自分に合った味覚があり、歌う前は自分に合う味覚の飲み物や食べ物を摂取するといい」
人間はリラックスしたときが無駄な筋肉に力が入らず、一番歌いやすい姿勢になってると言われます。
水などが一番良い人もいますし、コーヒーや炭酸を飲んだ方が良いという人もいます。
要は味覚で自分をリラックスした状態に持っていくわけですね。
なので、いつも気にせず、飲んでるドリンクをいろいろ試してみるのがいいでしょう。
その時にあまり一般論は気にしない方がいいです。細かいことですが、これは結構重要です。
飲み物は基本は水ですけどね。炭酸はすごくいいんだけど、ゲップが怖い。。。
歌いやすいと上手いは違う
さて、ヒトカラから帰ってきたら、自分の録音したカラオケデータを聞いてみましょう。
これも、通勤の時などいつも音楽を聞いてるときに代わりに聞くくらいでいいです。
とくに自分が歌いやすかったものなどをしっかり聞いてみましょう。
歌ってるときはいい感じと思っていたものが、聞いてみると微妙だったりします。
いつもカラオケでみんなにこんなの聞かせてたのか。。。
この時の嫌悪感と恥ずかしさは計り知れません。
しかし、自分の歌を自分で聞く機会があまりなかった人は誰でも通る道。
自分が歌いやすいと思ってる歌が自分が上手に歌える歌とは限らないわけですね。
この自分の声を知るということが小手先の技術なんかよりも非常に重要なことなのです。
逆に歌ってる時は微妙であっても、聞き返すと聞こえがいいものもあります。
録音データを何度も聞き直して、なぜこの歌は聞こえがよくないのか。
逆になぜこの歌は聞きやすいのか。それを考えることがボイトレにつながるわけです。
先ほど話した、口角や腹筋も同じ。
口角を上げて歌ったものと普通に歌ったものはどんな違いがあるのか。
そして実際に口角を上げて歌ったものは自分は歌いやすかったのか。
この実際に歌っている自分の『歌いやすさ』と『上手に聞こえる/聞こえやすさ』のラグを縮めていくのが、カラオケでできる独学ボイトレの肝になると僕は思います。
恥ずかしいけどね
声は人それぞれだから声のスペシャリストに聞いてもらうのが間違いない!
カラオケはうまく歌えるようにできていることを理解しよう
カラオケとボイトレは実はそこまで相性がよくありません。
なぜかというと、カラオケは歌がうまく聞こえるようになっている、あくまで娯楽施設だからです。
なので、カラオケで友達から上手い上手いと褒められるからといって、ライブハウスでしっかり歌えるかというとそこまで甘くはないのです。
カラオケで歌が上手く聞こえる理由
これはあるあるです。
特にバンドとか組んでる人はカラオケがすごく上手いのにスタジオやライブになると同じ曲でもうまく歌えないなんてこと多々あります。
うまく歌えない原因は緊張や内面的なものもありますが、一番大きな要素は「空間」と「声質」だと思います。
部屋が狭い
カラオケって基本的には1部屋1部屋がすごく狭いです。カラオケボックスなんて言うくらいですからね。
部屋が狭いと、その分、自分の声やBGMが壁に反響して聞き取りやすいんです。
だからあまり音程やリズムがずれることもないんですね。
グループでカラオケなどにいくと、部屋も大きなところに通されることが多いですよね。
そうすると、なんだか歌いにくくありませんか?あれも同じことなんです。
また、カラオケは演奏BGMよりもマイクを大きくすることも簡単です。
というか初期設定で大体、マイクが馬鹿でかいことが多いです。
なので、自分の声を聞き取りやすい環境がすでに出来上がってるんです。
だから、カラオケは歌いやすいんですね。
マイクエコー
声質という面では、カラオケには『マイクエコー』があります。
エコーがあると声が反響するため、うまく聞こえる、というよりもエコーに関しては「ごまかせる」といった方が正しいです。
イメージでいうと、通常の声が『尖った線』だとして、エコーがかかると線が膨張して『丸』に近くなります。
なので、メロディーの音程がずれていたり、声質が合ってなくてもそれなりに聞こえてしまうんです。
お風呂で歌うとうまく聞こえるのはこのエコー成分がかかってるといえます。
さらに、お風呂は狭いので、まさにカラオケ状態になってるわけです。
ガイドボーカル
さらにさらに、カラオケにはガイドメロディがあります。
最近はボーカルがメロディを補填してくれるガイドボーカル機能もありますが、その機能を利用しなくてもカラオケにはデフォルトでメロディをなぞってくれるガイドメロディが搭載されています。
なので、全く知らない曲でもそれなりに多少歌えてしまうのがカラオケなのです。
ちょっとずつ本番を想定していく
カラオケは元々、うまく聞こえるようにできています。
なので、ただカラオケで何も考えず歌って、満足してるだけではボイトレに活かすことはできません。
カラオケをボイトレに活かすのなら、カラオケ環境を少しずつ本番環境に近づけていき歌ってみましょう。
といっても広い部屋を独占するのはなかなか厳しいですし、ガイドボーカルをOFFにすることはできても、標準のガイドメロディまではOFFにはできません。
なので、まずはマイクエコーを少しずつ落としていきましょう。
エコーを落とすと、自分のこれまでの声との違いに愕然とします。
しかし、これもボイトレのため。
少しずつ下げていくのがいいね
まとめ:カラオケは6割ストレス発散くらいの気持ちでOK
今回はカラオケでできる独学ボイトレについて書いていきました。
技術的なことというよりは、カラオケを楽しみながら実際にボイトレに活かせることがメインですね。
演奏付きで曲を歌える場であるカラオケでは、とにかく自分が歌っている歌を自分で聞く習慣を身に着けることが最も重要だと思います。
決してそんなことはありません。
声を日頃から出すことは間違いなく昨日より歌が上手くなることにつながります。
ただ、声というものはギターなどの楽器とは異なり、十人十色でどれが正解かも人によって異なります。
そのため、特にボーカルというものは、自分の声を聞いてくれる・分析してくれる人が必要不可欠になってくるのです。
ヒトカラでボイトレをしても、それを聞いてくれる、指摘してくれる人はいません。
なので、毎日カラオケに行って発声練習をするくらいなら、同じ料金を払って月2でもボイトレに通って、先生に自分の声を聞いてもらう方が歌が上手くなるという面でははるかに効率的なのです。
よく、「ボイトレに行くほど意識が高いわけじゃない……」という方がいますが、ボイトレ教室も最近は7割近くが初心者趣味レベルの方なので、全く敷居は高くありません。
あれこれと独学でやって時間を過ごすよりも1回のボイトレで自分の声を知る方が歌が上手くなる近道だと僕は思います。
当サイトでは本当に歌が上手くなりたい人のためにボイトレ情報をいろいろ紹介しています。
気になる方はぜひ他の記事も読んでいただけると幸いです。
とにかく安いボイトレ教室を探してる方や地方住まいの方はこちらも参考にしてね!